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研究内容

当研究室のミッションは、がんや心臓病、糖尿病と言った生活習慣病の発症に関与する遺伝子DNAと生活習慣を、最新のゲノム解析実験と理論を用いて見つけ出し、生活習慣病の予防と治療に繋げることです。具体的には、東北メディカルメガバンク機構のコホートを対象に、個々人の遺伝子DNAの差異を調べ、それと相互作用する生活習慣(喫煙や飲酒、食事や運動など)を遺伝統計学的に見つけ出します。このような研究をゲノムコホート研究と呼びますが、リスクとなる要因が見つかれば、病気を未然に防ぐ方法や新しい治療法・治療薬に結びつくかも知れません。

「病気 = 遺伝子DNA×良くない生活習慣」

この図式は簡単ですが、リスクの検出には本質的な困難があることが分かってきています。特に、最近の実験技術の長足の進歩によって検討すべき要因数は爆発的に増加しているのに、検体数は頭打ちであるため、従来の統計手法では正確な答えを出すことが出来ないというのがもっとも深刻な問題です(参考文章)。また、生活習慣病のような複雑な疾患の背景となる遺伝モデルも変遷を続けています。これらの難問は、いくら最新の高額な実験機器やコンピュータを使っても解決できず、それを解く鍵は遺伝学と統計学にあります(遺伝学と統計学をあわせた学問を遺伝統計学、疫学手法を重視した場合には遺伝疫学と呼びます)。


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